PEOPLE


1 難易度の高いバイオ医薬品の創薬研究。
より優れた分子を求めて。

大学院でタンパク質の研究をしていた私にとって、バイオテクノロジーでつくられたタンパク質=バイオ医薬品のパイオニアであるJCRファーマへの入社は、ごく自然な流れでした。現在は、血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo®」を適用したライソゾーム病治療酵素製剤の研究開発に取り組んでいます。ある酵素にどのような分子型のJ-Brain Cargo®を適用するのか、また酵素とJ-Brain Cargo®分子をどのようにつなげるのか、といった分子デザインの検討を行っています。複数の候補分子を設計し、培養細胞を用いて組換えタンパク質として産生。細胞の培養上清を精製して取得した候補分子を分析し、産生量や安定性、薬効などの観点から、より優れている分子を選び出す、というものです。
どのような実験をどのような段取りで行うかは、私に一任されています。あらかじめ大まかなスケジュールは立てますが、その通りに進むことはほぼなく、実験結果を受けてその都度、次に何をすべきかを決めていかなければなりません。難易度の高いミッションですが、自分の考えた分子がいつか医薬品になる日を思い描いて、日々研究に励んでいます。

2 治療法がない。治療薬がない。
現状を打破する新薬をこの手で。

私が担っているのは、創薬プロセスの中でももっとも上流の部分。ここで目標を達成しなければ、次のフェーズへ進むことはできません。責任は重大ですが、ライソゾーム病をはじめとする希少疾病は治療法や治療薬が存在しない、あるいは存在しても効果が不十分というケースがほとんど。そうした病気で苦しんでいる患者さんに少しでも早くより良い薬を届けたい、という気持ちで実験を積み重ねています。
心がけているのは、経験したことのない業務に積極的に取り組むこと。幅広い知識や技術を身につければ、自身の研究を多角的に見ることができ、問題解決にもつながると考えています。また、どうしてもわからないことや迷っていることがあるときは、周囲に相談。「それは回り道だよ」「その考え方はいいね」など、経験豊富な先輩方のアドバイスほど心強いものはありません。「論文が100%正しいとは限らないよ」。ある時、上司からそんな言葉をかけられました。学生時代、何の疑いもなく論文を参考に研究を行っていた私にとって、それは思いがけないものでした。自分で内容を確認した上で、信じるべきか否かを考える。その余地があることをつねに念頭に置く。研究への姿勢を見つめ直すきっかけとなりました。


1日のスケジュール

  • 9:00
    出社後、メールを確認。前日の実験を踏まえて、その日のスケジュールを決める。サポートスタッフとともに実験開始。待ち時間をうまく組み合わせ、複数の実験を並行して実施。そのほか、プロジェクトに関わる他部署のメンバーとの打ち合わせ等。
  • 13:00
    実験再開。学会やセミナーに行くことも。今後関わる可能性のある技術分野や疾病に関するテーマがあれば参加し、知見を深める。上司に勧められて一緒に行くことが多いが、興味のある内容を見つけて自主的に参加することもできる。
  • 18:00
    実験結果をまとめて上司と共有、ディスカッションを行う。翌日以降の実験プランを立てて、退社。

私の挑戦

「難しいテーマですが、自分なりに考えてみて下さい」。そんな宿題を上司から与えられて、4~5カ月後のこと。学生時代の研究では一般的だったアプローチを当社ではまだ試みたことがないことに気づき、提案。さっそく実験を行ったところ、私が設計した分子デザインが、これまでの課題を打破する可能性をもつことが明らかになりました。開発候補品目の決定に向けて、今後のさらなる進展が期待されています。今は目の前のことで精一杯ですが、将来的には自分からプロジェクトを立ち上げられるような提案をしたいと思います。


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