Society ソサエティ

トップサステナビリティ社会(社会に関する取り組み)

関連するSDGsの目標

保健医療分野における様々な活動を支援するとともに、
地域社会に貢献する取り組みを進めています。

社会に向けた取り組み

学習する機会の一助

・「公益財団法人 国際医学研究振興財団」への支援

JCRは、海外留学助成等の事業を通じ、国際レベルで活躍できる日本の医学研究者の育成に貢献している「公益財団法人 国際医学研究振興財団」の活動を支援しています。国際医学研究振興財団は、2019年4月に設立以来、若手医学研究者を対象とした海外留学助成事業ならびに、国内外で開催される医学研究に関する国際シンポジウムへの助成事業を行っています。
近年、日本の科学研究の国際競争力の低下が深刻な問題となっています。そのため、海外の一流機関での研究留学や、世界の第一線で活躍する外国人研究者を招聘し開催する国際シンポジウムを支援することは大変意義があり、JCRは本財団の活動に賛同しています。

・スイス非営利財団「GLOBAL FOUNDATION FOR LIFE SCIENCES」への支援

JCRは、グローバル・ヘルスへの貢献を目指す取り組みとして、1999年にスイスで設立された非営利財団「Global Foundation for Life Sciences」の活動支援を行っています。本財団は生命科学の発展に賛同し、医学分野において医療的に恵まれない環境にある諸国における人道的支援に取り組んでおり、また、若い研究者の育成支援も行っています。
本財団の人道的支援の一例として、西アフリカの産科瘻孔に苦しむ女性の治療のため結成されたスイスのボランティア医師団の活動支援があります。産科瘻孔は、未成熟な少女が妊娠・出産する場合などに、適切な処置が行われないことによって産道などに穴が開き慢性的な尿失禁・便失禁にみまわれる疾患で、患者数は世界で約200万人、年間約10万人の女性が新たに診断されています。
その症状から日常生活に影響が出るほか、社会的な差別・疎外をうけるなどの被害も出ています。ボランティア医師団は、西アフリカにあるベナンの病院を定期的に訪問し、産科瘻孔の根絶活動、患者の皆さんの外科的治療および現地医師に技術指導を行っています。JCRは本財団への活動支援を通じて、人々の健康および医療の発展に貢献しています。

 ©Nicolas Cleuet

小児希少疾病や保健医療分野における支援強化・新たな取り組みの実施

・「母子保健奨励賞」に協賛

JCRは、小児疾病や保健医療分野における支援の一環として、「母子保健奨励賞(母子衛生研究会主催)」に協賛しています。
母子保健奨励賞は、1979年に国際児童年を記念し創設され、母性および小児の保健に関する研究、保健思想の普及啓発と実際面の教育、指導、さらには保健施設の整備拡充など、地域に密着した母子保健の分野で貢献し社会に多大な寄与をしている個人の功労を奨励することにより、母子保健の一層の発展につながることを目的としています。
毎年、都道府県、政令指定都市、中核市、特別区の長から推薦を受けた保健師・助産師・看護師・医師・歯科医師・栄養士・歯科衛生士・保育士・母子保健推進員など母子保健に携わる仕事をされている候補者の中から15名の受賞者が選出されます。

母子保健奨励賞のサイトへ

・医療型短期入所施設「もみじの家」

JCRは、2016年4月に国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)の敷地内に、日本で初めて設立された医療的ケア児のための短期入所施設「もみじの家」の支援を行っています。「もみじの家」は、在宅で常時医療ケアが必要な子どもに24時間の医療ケアを提供し、重い病気や障害をもつ子どもと家族が自宅のように安心してくつろぎながら、数日間滞在することができる施設です。JCRは希少疾病・難病とともに生きる患者の皆さんとそのご家族に寄り添う医療の実現を目指しており、「もみじの家」に対し開設前より継続した支援を続けています。

もみじの家のサイトへ

京都大学への寄付(自己株式割当)

JCRは、2022年6月22日開催の定時株主総会にて「国立大学法人京都大学への寄付を目的とした第三者割当による自己株式の処分」について、議案を上程し承認されました。
この議案は、生命科学・基礎研究ならびにがん免疫治療の研究に携わる若手研究者が研究に集中し得るための財政支援を目的とし、京都大学内に置かれた二つの基金「本庶佑有志基金」および「がん免疫治療研究基金」に対して、自己株式の処分の方法により寄付を実施するものです。二つの基金への寄付を通して、生命科学分野においてパラダイム・シフトを起こし得る挑戦的・独創的な基礎研究の発展、ならびに人類の長年の悲願である「がんの完治」の実現を目指した研究を支援することは、JCRの企業理念である「医薬品を通して人々の健康に貢献する」ことにつながるものであり、企業ブランドをより強固なものとし、社員の士気を一層高めることにより、持続的な成長および企業価値の向上に資するものと考えています。

学会における情報発信

JCRは、希少疾病領域におけるグローバルスペシャリティファーマを目指す企業として、優れた医薬品をお届けするだけでなく、最新技術や臨床試験のエビデンスなどに関する積極的な情報発信に努めています。
2022年2月には、ライソゾーム病の基礎研究から臨床応用をテーマとした国際学会「17th Annual WORLDSymposium 2022」において、JCRの独自技術「J-Brain Cargo®」を用いて開発を進めているライソゾーム病治療薬「JR-141」「JR-171」「JR-441」に関する6演題について口頭発表およびポスター発表を実施するとともに、会場およびバーチャルでのブースを開設して関係者と情報交換を行いました。
また、2021年5月に日本において承認された遺伝子組換えムコ多糖症Ⅱ型治療剤「イズカーゴ®点滴静注用」が、本学会でNew Treatment Award(新治療法アワード)を受賞しました。この賞は、ライソゾーム病の患者の皆さんに価値を提供し、薬事承認によって一般的な治療として受け入れられた新規の治療法を表彰するものです。「イズカーゴ®点滴静注用」の受賞に関しては、厚生労働省の承認を得るに足る臨床データを提供したことが特に評価されました。